2017.6.2(金)
律「恐山って、どの山のことなんです?」
婆「恐山という名の山はない」
律「どうして?」
婆「この地は、もともと、アイヌの言葉で、“うしょろ”と呼ばれた。
“窪んだところ”を意味する言葉じゃ。
まさしく、この陥没カルデラを、そう呼んだわけじゃ。
それがやがて“うそり”に転じ、漢字で『宇曾利』と表記された。
その『宇曾利山(うそりやま)』が、下北訛りで変化し、“おそれやま”となり……。
いつしか、漢字の表記も『恐山』となったわけじゃ」
み「異様に詳しいですな」
婆「ガイドだと言ったであろう。
3,000円もいただいて、いい加減な案内は出来んわ。
『ブラタモリ』が来るときは、案内人に立候補するつもりじゃ」
↑『熱海編』に登場した松田法子さん(京都府立大学講師)は美人でした。
み「おー。
そりは面白い。
ぜったいにコルトレーンのネタが出るぞ」
↑ジョン・コルトレーン(1926~1967)。サックスプレーヤー。モダンジャズの巨人。
婆「なんじゃそりゃ?」
み「知らんのか?
昔、ジャズミュージシャンが、恐山に遊びに来て……。
イタコの口寄せを頼んだ。
コルトレーンを呼び出してくれとな。
イタコは承知し、やがてコルトレーンの霊が降りた。
しかし……。
なぜか、コルトレーンは青森弁をしゃべったのじゃ」
み「ミュージシャンが、『なぜ青森弁をしゃべるのか』と聞くと……。
コルトレーンの霊は、その場に泣き伏し、『聞くな!』と叫んだという」
婆「バチあたりめ」
み「ジャズミュージシャンなんてのは、そういうものです」
婆「何の話をしていたか忘れたではないか」
律「この人としゃべってると、いつもそうなんですよ」
婆「恐るべきやつ」
み「恐れ入ったか」
婆「褒めておらんわ!
とにかく、総門を入ったところで、こんなに長々としゃべったのは初めてじゃ。
この調子で言ったら、周り終わるころには、明日の朝になってしまう。
ほれ、行きますぞ」
み「お!
さっそく、怪しい人だかり……。
もしかして。
やっぱり、そうじゃ!」
律「すごい、わかりやすい看板ね」
↑まさか、これほどとは……。
婆「恐山という名の山はない」
律「どうして?」
婆「この地は、もともと、アイヌの言葉で、“うしょろ”と呼ばれた。
“窪んだところ”を意味する言葉じゃ。
まさしく、この陥没カルデラを、そう呼んだわけじゃ。
それがやがて“うそり”に転じ、漢字で『宇曾利』と表記された。
その『宇曾利山(うそりやま)』が、下北訛りで変化し、“おそれやま”となり……。
いつしか、漢字の表記も『恐山』となったわけじゃ」
み「異様に詳しいですな」
婆「ガイドだと言ったであろう。
3,000円もいただいて、いい加減な案内は出来んわ。
『ブラタモリ』が来るときは、案内人に立候補するつもりじゃ」
↑『熱海編』に登場した松田法子さん(京都府立大学講師)は美人でした。
み「おー。
そりは面白い。
ぜったいにコルトレーンのネタが出るぞ」
↑ジョン・コルトレーン(1926~1967)。サックスプレーヤー。モダンジャズの巨人。
婆「なんじゃそりゃ?」
み「知らんのか?
昔、ジャズミュージシャンが、恐山に遊びに来て……。
イタコの口寄せを頼んだ。
コルトレーンを呼び出してくれとな。
イタコは承知し、やがてコルトレーンの霊が降りた。
しかし……。
なぜか、コルトレーンは青森弁をしゃべったのじゃ」
み「ミュージシャンが、『なぜ青森弁をしゃべるのか』と聞くと……。
コルトレーンの霊は、その場に泣き伏し、『聞くな!』と叫んだという」
婆「バチあたりめ」
み「ジャズミュージシャンなんてのは、そういうものです」
婆「何の話をしていたか忘れたではないか」
律「この人としゃべってると、いつもそうなんですよ」
婆「恐るべきやつ」
み「恐れ入ったか」
婆「褒めておらんわ!
とにかく、総門を入ったところで、こんなに長々としゃべったのは初めてじゃ。
この調子で言ったら、周り終わるころには、明日の朝になってしまう。
ほれ、行きますぞ」
み「お!
さっそく、怪しい人だかり……。
もしかして。
やっぱり、そうじゃ!」
律「すごい、わかりやすい看板ね」
↑まさか、これほどとは……。
コメント一覧
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1. 口まねハーレクイン- 2017/06/02 10:09
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なるほろー
小生、何をいまさら、の声(誰も言うてへんって)にもめげず感嘆しております。
何にって、潮来、じゃなくてイタコの婆様の使い方に、でんがな。
つまり、調査結果を開陳するにあたり、そのまま述べれば単なる地の文。面白くもなんともありません。
そこで、登場人物を新たにでっち上げ、これに説明文を語らせる。これで単なるドキュメントが紀行文に。上手く持って行けば小説にもなるわけです。
これをこの場合、潮来の花嫁(しつこいぞ、おっさん)じゃなく、婆様がやるわけですから、これぞまさしくイタコの口寄せ。
と、上手くまとめたところで↓次のネタ。
ブラタモ熱海編
またも見逃し。録画すりゃ済むことなんだけど……早よ空けんとなあ、HD。
それにしても、京都府大の講師が何故に熱海? 温泉学が専門なのかな。あ、それで肌が綺麗と、こういうオチかな。
ジョン・コルトレーン
略称トレーン(日本でだけかな)。
モダンジャズ(日本での略称;ダンモ)の巨匠。
この人、サックス以外にクラリネットやフルートもやりますが、これらは皆木管楽器。運指は似ています。
満40歳という若さで亡くなりました。事故でも薬物依存でもなく、肝臓がん。惜しい。
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2. Mikiko- 2017/06/02 19:48
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語り手
これまでも、必ずおりましたぞ。
「食」くんとか「小」くんとか、最近では「客」さんですね。
「み」さんと「律」さんが物知らずの設定なので……。
物知りを出さなければ、話が続きません。
ていうか、会話にして合いの手を入れれば……。
行数が2倍になるのです。
松田法子さんは……。
近代日本の巨大温泉町の形成とその社会、空間構造について研究をされてるとか。
忘れてましたが、『別府編』にも再出演しておられました。
コルトレーンには……。
ぜひ、『銭形平次』を奏してもらいたかった。
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3. 整列!番号!HQ- 2017/06/02 21:34
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↑兵隊1「一!」
兵隊2「二!」
兵隊3「三!」
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>会話して合いの手を入れれば……
近頃、わたくしめ、つくづくこれを実感するようになりました。
わたしの場合、もう一つ(独白)があります。これは極端な話、1文字ごとの改行も可能ですので、まさに筒井大先生仰せの「兵隊に号令」。
自分が書き始めた頃のことを振り返りますと、堕落したなあと、忸怩たるものがあります。
松田センセの研究テーマは「温泉街の形成と構造」
なるほど。
研究テーマというのはいくらでもあるものです。問題は、それで食ってけるかどうか、なんだよね。
『銭形平次』
バスクラ、バスクラリネットですね。
あれは絶品ですが、演奏は誰なんだろう。
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4. Mikiko- 2017/06/03 08:18
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銭形平次
一番スゴいのは、編曲者だと思います。
放送時期により、編曲者は異なるようです。
時代劇にバスクラリネットを合わせるという発想は、ちょっと出ないでしょう。
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5. ♪男だったらHQ- 2017/06/03 11:10
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♪一つに掛ける~
時代劇にバスクラ
それを言えば、あの歌自体、時代劇のものではないでしょう、
水戸黄門の、♪人生楽ありゃ~、と比べればよくわかります。
音楽家の発想というのはすごいものです。