2017.2.24(金)
「あなた……。
どうして録音なんか」
「もちろん、後でオナネタにするためですよ。
先生の声を聞きながらね。
でも、ちょっと気分が変わりました。
先生が、僕の頼みを聞いてくれないから。
この録音、配信しちゃおうかな」
「……。
脅す気なの?」
「頼んでるんですよ。
あんまり僕を悲しませないでください。
事故の後遺症で、まだ精神が安定しないんです。
何をするかわかりませんよ」
「こんな子だとは思わなかった」
「脱いでください。
僕と同じ格好になるだけですよ。
公平でしょ。
嫌なら、これ、すぐにアップしますよ」
「ま、待ってちょうだい。
さっきの会話がバラ撒かれたら、教師なんてやっていけなくなるわ」
「ですよね。
名前と学校名を付けて配信したら……。
もう、日本中、どこに行っても、教師の職になんかつけませんよ」
「酷いわ。
教師は、わたしのアイデンティティなの。
生きがいなのよ」
「そんなに大事?」
「そうよ」
「それなら、その証拠を見せてください。
そんなに大事なものを守るためなら……。
裸になるくらい、なんでもないじゃないですか。
出来ませんか?
簡単な二択問題ですよ。
脱ぐか、教師を辞めるか」
「わかったわ。
でもまず、スマホの電源を落としてちょうだい」
「わかりました」
わたしは、液晶を先生に見せながら、電源ボタンを長押しした。
電源が落ちることを知らせる振動が、手の平に伝わる。
「ここからはもう、オフレコです。
いつもやってることじゃいなですか。
ここで、裸になるの」
「ひとりのときとは、全然意味が違うでしょ」
「早く」
先生の両手があがり、ブラウスの胸前で立ち迷う。
「ちゃんと見せてくれたら……。
さっきの録音、目の前で消去しますから」
どうして録音なんか」
「もちろん、後でオナネタにするためですよ。
先生の声を聞きながらね。
でも、ちょっと気分が変わりました。
先生が、僕の頼みを聞いてくれないから。
この録音、配信しちゃおうかな」
「……。
脅す気なの?」
「頼んでるんですよ。
あんまり僕を悲しませないでください。
事故の後遺症で、まだ精神が安定しないんです。
何をするかわかりませんよ」
「こんな子だとは思わなかった」
「脱いでください。
僕と同じ格好になるだけですよ。
公平でしょ。
嫌なら、これ、すぐにアップしますよ」
「ま、待ってちょうだい。
さっきの会話がバラ撒かれたら、教師なんてやっていけなくなるわ」
「ですよね。
名前と学校名を付けて配信したら……。
もう、日本中、どこに行っても、教師の職になんかつけませんよ」
「酷いわ。
教師は、わたしのアイデンティティなの。
生きがいなのよ」
「そんなに大事?」
「そうよ」
「それなら、その証拠を見せてください。
そんなに大事なものを守るためなら……。
裸になるくらい、なんでもないじゃないですか。
出来ませんか?
簡単な二択問題ですよ。
脱ぐか、教師を辞めるか」
「わかったわ。
でもまず、スマホの電源を落としてちょうだい」
「わかりました」
わたしは、液晶を先生に見せながら、電源ボタンを長押しした。
電源が落ちることを知らせる振動が、手の平に伝わる。
「ここからはもう、オフレコです。
いつもやってることじゃいなですか。
ここで、裸になるの」
「ひとりのときとは、全然意味が違うでしょ」
「早く」
先生の両手があがり、ブラウスの胸前で立ち迷う。
「ちゃんと見せてくれたら……。
さっきの録音、目の前で消去しますから」
コメント一覧
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1. Mikiko- 2017/02/24 07:39
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プレミアムフライデー
本日は、↑こういう日だそうです。
わが社では、話題にものぼりません。
今日、午後から帰る社員は、ゼロでしょうね。
ほとんどの会社が、同じなんじゃないですか。
役所だって、来庁者をほっぽり出して帰るなんて出来ませんよね。
商店街では、買い物客を見こんで、セールなどを企画してるところもあるそうです。
おそらく、空振り三振です。
とにかく、口だけで「帰りましょう」なんて呼びかけても、効き目ありませんよ。
「帰らないヤツは磔獄門」、くらいにしないとダメです。
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2. ケータイ今昔HQ- 2017/02/24 11:30
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>この録音、配信しちゃおうかな
とても「頼んでる」とは聞こえんぞ、薫くん。
>何をするかわかりませんよ
畳みかける薫くん。おぬしもワルじゃのう。
>電源ボタンを長押しした
もう何年前になりますか。近くの山に登った時のことです。
頂上に座り込んでいたら、少し離れたところでおっさん二人が何やらごしょごしょやっています。しばらくすると私に近づく二人。曰く……。
「すみません。電源の入れ方ってどうするんですかね」
おっさんの手にはスマホ、じゃなくてケータイ(当時、まだスマホは登場していませんでした)。電源の入れ方を知らんって、どういうこっちゃ。ははあ、さては娘か上さんのを借りてきおったな。ど素人がケータイなんぞ生意気な、と思いましたが、こちらもまだケータイは持っていません。「長押し」なんて操作を知るわけもなし。
ということで、小高い山の頂上。ケータイを知らぬおっさん三人の図、でした。
プレミアムフライデー
ニュースによりますと、実行する会社は、全国で1.6%だそうです。悲しき働き蜂達よ(お前に言われとないわ。
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3. Mikiko- 2017/02/24 19:42
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三ばか大将
電源が入ったって……。
山の頂上なんか、圏外でしょう。
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4. ガラケーユーザーHQ- 2017/02/24 22:41
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圏外
電源が入らんのだから、確認のしようおまへんがな。
山ったって標高700メートルのポンポン山。地上はすっきり見通せます。今度確かめに、携帯持って上ってみるか。
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5. Mikiko- 2017/02/25 07:56
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そんなところに……
なんで、使い慣れない携帯を持って行ったんですかね?
受信用なら、家から電源を入れて行くはず。
てことは、山頂から、「着いたでー」と電話したかったんでしょうか?
たった、700メートルの山で。
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6. もっと大事な復習HQ- 2017/02/25 09:38
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なんで携帯
遭難した時の連絡用じゃないですかね。
でも、電源を入れられなければ意味ないわな。
予習はきちんとやりましょう。
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7. Mikiko- 2017/02/25 12:40
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わかった
競馬のノミ屋に電話したかったんです。